@起算月と継続した3ヶ月間


A2等級以上の差を生じた場合とは?


B同一月内に複数の固定的賃金の変動があった場合


C報酬の支払い期日および給与計算の締日変更


D手当を数か月分まとめて支払う場合








随時改定は、
昇給月または降給月以後継続した3ヶ月間の平均報酬により、
等級変動を判断します。

起算月とは、
この3月間の初月のことをいいます。

起算月は、原則として
「一の給与計算期間全てにおいて固定的賃金の変動等が反映された報酬が支払われた月」
とされています(疑義照会No.2010-1110No.2010-288)。

給与計算期間の途中に固定的賃金の変動があった場合、
変動後の賃金が初めて支払われた月は起算月とせず、
その翌月を起算月とすることになります
(疑義照会No.2010-326No.2010-657のケースBおよびケースC)。

一の給与計算期間全てにおいて固定的賃金の変動等が反映されていればよく、
たとえば
固定的賃金の変動の要因が非固定的賃金の新設であった場合は、
結果としてその非固定的賃金が支給されなかったからといって、
起算月が変わることはありません(疑義照会No.2011-204、厚年指2013-119問7-2)。

役員報酬については、
実際には未払いとなっている場合でも支払われたものとして扱い、
随時改定の対象となります(厚年指2013-119Q&A Q1-9)。

また、
起算月の支払基礎日数が17日未満だからといって起算月が変わることはなく、
この場合は随時改定不該当となります(疑義照会No.2010-657のケース@およびケースA)。

起算月以後の3ヶ月間は、
変動後の報酬が100%支給されている必要はなく、
支払基礎日数17日以上でありさえすればよいとされています
疑義照会No.2010-603の疑義T)。


●随時改定における起算月について
(平成22年11月15日 疑義照会(回答)No.2010-1110)

随時改定の時期について
随時改定の起算月については、
随時改定が固定的賃金の変動や賃金体系の変更(以下「固定的賃金の変動等」という。)
を要因としていることから、
一の給与計算期間全てにおいて
固定的賃金の変動等が反映された報酬が支払われた月を起算とし、
以後3か月の報酬により高低の比較をすることが妥当である。


●勤務形態の変更による在宅勤務者となった者の通勤手当(給与体系の変更)に係る被保険者報酬月額変更届の取扱いについて
(平成22年5月7日 疑義照会(回答)No.2010-288)

【疑義内容】

給与が20日締め当月25日払いの適用事業所において、
雇用契約変更に伴い通勤手当の金額が変更となった場合の、
被保険者報酬月額変更届の改定月の起算月はどのように取扱うのか。

・雇用契約の変更内容
11月21日より在宅勤務となる。(必要に応じて会社に出社する)
給与体系の変更(12月25日支給分より変更)
変更前通勤手当は毎月25日に翌月分支給12,410円
変更後通勤手当を毎月25日に当月分支給出勤日数に応じて支給

・実際の支給状況
1 0月通勤手当:12,410円
1 1月通勤手当: 0円(11月21日より在宅勤務のため)
1 2月通勤手当:860円(給与体系の変更のため11/21〜12/20の実費分)
1月通勤手当:4,160円(給与体系の変更のため12/21〜1/20の実費分)


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の場合は、
給与体系に変更が生じた月は11月であるが、
変更後の通勤手当が実際に支払われた12月支払い分を随時改定の起算とする。

よって、
12月から起算とした3ヶ月の報酬で随時改定の要否を判断するのが妥当と考える。


●給与計算期間途中の昇給に伴う月額変更届の取扱い
(平成22年5月7日 疑義照会(回答)No.2010-326)


【疑義内容】

Q 給与計算が月末締め切りで翌月末支払いの会社の場合で、
日給月給制の従業員の給与計算期間の途中で昇給があった場合の
月額変更届の取扱いはどうなるのか。

例: 1 1月27日付けで昇給があった(日給単価が2000円上がった)。
昇給後最初の給与支払は12月末である。
昇給があった月以降の出勤日数は毎月20日以上あり、
標準報酬月額も2等級以上の変動があった場合。


【日本年金機構本部回答】

最初の支払である12月末日に昇給後2日分しか含まれていないので
次期支払日の1月末日から3回みて4月改定になる。


●随時改定の起算月について(疑義照会回答2010-107、178等の「実績が確保された月」の解釈について)
(平成22年12月3日 疑義照会(回答)No.2010-657 )

【疑義内容】

ケース@
• 月給者で月末締め、翌月5日払いの給与形態。
•平成22年4月13日まで産休のため休職中 (休職中は無報酬)であった者が、
 平成22年2月1日に固定的賃金の変動有り(全職員)。
•復帰後はフルタイムで出勤しているも固定的賃金変動後、
 初回支払(5月5日)の支払基礎日数は12日であった。(給与計算期間は4/1〜4/30)

ケースA
•給与形態及び固定的賃金の変動月はケース@と同様の者。
• 平成22年2月、3月はケガのため全休し無報酬。
.4月1日から復帰するも同理由のため欠勤があり固定的賃金変動後、
 初回支払 (5月5日)の支払基礎日数は12日であった。(給与計算期間は4/1-4/30)
• 5月1日以降はフルタイム出勤している。

ケースB
• 正社員の給与形態は20日締め当月末払い。パート職員は月末締め翌月5日払い。
• 平成22年4月21日に正社員(月給)からパート職員(日給)へ給与体系の変更有り。
• 平成22年3月21日からフルタイムで出勤している。

ケースC
・パート職員の給与形態は10日締め当月末払い。正社員は月末締め翌月5日払い。
. 平成22年4月11日にパート職員(日給)から正社員(月給)へ給与体系の変更有り。
. 平成22年3月11日からフルタイムで出勤している。


【日本年金機構本部回答】

ご照会の件の場合には年金事務所の見解中、
A3により取り扱われたい。

なお、
「実績が確保された月」とは、
固定的賃金の変動後、
一の給与計算期間全てにおいて固定的賃金の変動等が反映された報酬が支払われ、
かつその月の給与計算期間が1ヶ月間確保された月である。

したがって、
ケース@、Aの場合、
5月支払の給与において固定的賃金の変動が反映されているため
5月が「実績が確保された月」とされるものの、支払基礎日数が17日に満たないため、
随時改定不該当となる。

また、
ケースB、Cの場合、
5月支払の給与においては給与計算期間が1ヶ月間確保されていないことから
6月が「実績が確保された月」とされ、
かつ支払基礎日数が17日以上あることから、
6月を起算として9月の随時改定該当となる。


A3.
随時改定起算月の実績が確保されたときとは、
「固定的賃金等の変動後、
初めて支給される報酬の全てが新給与体系のみの影響に基づき計算され、
かつ、その月の給与計算期間がフルに1ヶ月間確保されたとき」と解釈し、

ケース@、Aは5月が起算月となり支払基礎日数不足のため随時改定不該当とし、
ケースB、Cは6月が起算月となり9月随時改定とする。

※疑義照会No.2010-657ケース@は、
 月の途中まで休職しており「その月の給与計算期間がフルに1ヶ月間確保された」とは言えず、
 回答が適切でないと思います。

 その他の疑義照会(No.2010-237No.2010-107No.2010-363)を踏まえると、
 疑義照会No.2010-657ケース@は、5月起算ではなく、6月起算が正しいと考えます。


●非固定的賃金の新設・廃止による随時改定の判断基準について
(平成23年4月26日 疑義照会(回答)No.2011-204)


【疑義内容】

新たな非固定的賃金が新設・廃止された場合は、
賃金体系の変更として随時改定の変動要因となると示されておりますが、
この場合における変動要因の実績の確保とは、
非固定的賃金の新設・廃止という発生要因のみを意味するものですか、
または、
支給額が発生・消滅することまでも意味するものですか。

たとえば、
非固定的賃金が新設された月に非固定的賃金を支払う条件を達成しなかったために、
非固定的賃金の初回の支払が0円である場合は、
随時改定の変動要因にならないと判断してよろしいですか。

また、
仮に、変動要因にならないとする場合は、
実績の確保された月、すなわち、
非固定的賃金の新設月以後に当該非固定的賃金が初めて支払われた月
を起算月とするものですか。

また、
非固定的賃金が廃止された場合についても、
同様に、廃止される月の前月分の支払いがない場合は
随時改定の変動要因とならないと判断してよろしいですか。


【日本年金機構本部回答】

新たに非固定的賃金が新設又は廃止(以下「新設等」という。)されたことによる
賃金体系の変更を随時改定の契機とする場合は、
その非固定的賃金の支払の有無に係わらず
新設等を反映した初回の賃金体系の支払月を昇給月または降給月と設定し、
昇給月または降給月以後継続した3ヵ月間に受けた報酬のいずれかの月において、
新設等に基因する報酬の支給実績が生じていれば、
随時改定の変動要因として取扱うこととなります。


●随時改定について
(平成22年11月26日 疑義照会(回答)No.2010-603)


ここでいう「継続した3ヶ月の実績が確保」の部分については、
被保険者が現に使用されている事業所において、
支払基礎日数17日以上の月が3か月間継続していることもって、
実績の確保と判断することとなる。

従来どおり法令・通知に基づいた3要件を備えているものについては、
変動後の報酬が3か月連続で100%支給されていない場合であっても、
随時改定を行なうべきである。








昇給月または降給月以後継続した3ヶ月間の平均報酬による標準報酬月額が、
現在の標準報酬月額と比べて2等級以上変動した場合に
随時改定は行われます。

厚生年金保険と健康保険では標準報酬月額等級の範囲が異なり、
健康保険法では、1等級の58,000円〜50等級の1,390,000円、
厚生年金保険法では、1等級の88,000円〜31等級の620,000円です。

ということは、
厚生年金保険の標準報酬月額が最高等級または最低等級に達している場合、
健康保険法では2等級以上の変動に当たるが、
厚生年金保険法上変動なしになる場合があります。

このような場合は、
健康保険だけでなく厚生年金保険でも随時改定該当として取り扱うことになります
(疑義照会No.2010-293No.2010-954)。

固定的賃金の変動が少額であっても、
非固定的賃金も含めた総報酬額の変動が大きく、
結果として標準報酬月額が2等級以上変動すれば、
随時改定該当となります(疑義照会No.2010-409)。


●厚生年金が最高等級の被保険者が協会管掌である場合と組合管掌である場合で厚生年金標準報酬月額に差異が生じることについて
(平成23年2月15日 疑義照会(回答)No.2010-293)


【疑義内容】

厚生年金が最高等級の被保険者が
協会管掌である場合と組合管掌である場合で
厚生年金標準報酬月額に差異が生じることについて、
社労士事務所より取扱の妥当性及び根拠を質問されました。

.厚生年金保険法上、協会管掌の取扱については、問題があると思います。
本部としての見解をお願いします。


従前厚生620千円健保620千円 6月に固定的賃金UP
4、5、6月の平均は、標準報酬590千円となる算定基礎届
6、7、8月の平均は、標準報酬680千円となる月額変更届

◎健康保険組合加入の場合
算定基礎届を年金事務所へ
9月額変更届を健康保険組合へ
結果9月からの標準報酬月額厚年590千円健保680千円となる。

◎協会へ加入の場合
9月額変更届を年金事務所へ
結果9月からの標準報酬月額厚年620千円健保680千円となる。


【厚生労働省回答】

定時決定は本来的に7月1日現在において行われ、
これにより定められた標準報酬を9月1日から実施するものである。

ここで健康保険法第41条第3項および厚生年金保険法第21条第3項において、
「7月から9月までのいずれかの月から標準報醒月額を改定され、
または改定されるべき被保険者については、その年に限り適用しない。」
と規定されている。

この改定されるべき被保険者に該当するものであり、
標準報酬の実質的変更はないが、
厚生年金についても随時改定が適用され、
標準報酬月額が決定されることとなる。


●随時改定について(定期券の扱い)
(平成22年5月7日 疑義照会(回答)No.2010-409)


【疑義内容】

(事案)
自宅の所在地は変わらないが、
通勤に使うバス会社を変えたために、
3か月通勤定期券の金額が10円下がっています。

残業代も減っており、
以後3か月の報酬の平均額と従前の等級とでは
2等級以上下がっています(月給者)。

賃金台帳では、「定期代」との項目に金額があがっており、
総支給額に含めておりますが、
事実は「定期代」として同金額を控除しており、
会社が通勤定期券を購入しそれを本人に渡しています。

この場合、随時改定となるのでしょうか。

(疑義内容)
2.通勤定期券の金額が固定的賃金にあたるとして、
固定的賃金の変動が少額(増減)で、非固定的賃金の変動が多額(増減)のとき、
随時改定を行うという解釈でよろしいでしょうか。


【日本年金機構本部回答】 

固定的賃金の増額または減額あった場合をいい、
その報酬額の算定の際には非固定的賃金も含んで算出するものである。

したがって、
事例2については、貴見のとおりと考える。








一般的に管理職に昇格すると、
資格手当が支給される一方で残業手当が支給されなくなります。

この場合のように、
固定的賃金が昇給しているものの非固定的賃金が減額してしまい、
結果として固定的賃金の変動と報酬総額の変動が
逆のベクトルとなってしまう場合があります。

随時改定は、
固定的賃金の変動と報酬総額の変動が同じベクトルの場合にのみ、
行う決まりとなっています(疑義照会No.2010-263)。

同一月内に固定的賃金の変動要因が複数存在する場合は、
その合計額が増額なのか減額なのかで判断することになります
(厚年情2010-67事例3、疑義照会No.2010-346)。

ただし、
増額なのか減額なのか一概に判断できない場合は、
増額および減額改定のどちらでもできるとされています
(厚年情2010-67事例3、疑義照会No.2010-710No.2010-712No.2011-196)。

また、
2以上の固定的賃金の変動があったものの、
増額と減額が相殺され結果として±0である場合は、
随時改定の対象となりません(疑義照会No.2010-261No.2010-821)。

なお、
同一月内に複数の固定的賃金の変動があっても、
賃金の支払い時期や締日が異なる等の理由により起算月が異なる場合は、
それぞれの
「一の給与計算期間全てにおいて固定的賃金の変動等が反映された報酬が支払われた月」
を起算月とし、
複数の随時改定を判断することになります
(疑義照会No.2011-80No.2011-81No.2011-135)。


●固定と非固定が混在する場合や、給与体系及び勤務体系変更による月額変更の場合は可否について
(平成22年6月3日 疑義照会(回答)No.2010-263)


【疑義内容】

質問1(会社都合)
研修期間が終了し、残業が可能となった。
残業手当(非固定)が新たに付き出し、2等級以上(昇給)の差が生じた場合。

質問1-2(会社都合)
勤務に必要な資格を取得したため、夜勤勤務に就くこととなり、
新たに宿直手当(宿直0回0円、1回以上15000円一律)が付き出し、
2等級以上(昇給)の差が生じた。
金額が一律固定のような宿直手当の場合においてはどうなるのか。

質問2(会社都合)
週休2日制を導入したことにより、
日給者の出勤日数が減少し、2等級以上(降給)した場合。

質問3(会社都合)
昇格に伴い、役職手当(固定)が付き出した。
しかし、
役職手当に伴い残業手当(非固定)がなくなり、2等級以上(降給)した場合。

質問4(会社都合)
人事異動に伴い、単身赴任手当(固定)が付き出したが、
通勤手当(固定)がなくなり、2等級以上(降給)した場合。

質問5(本人都合)
家を新築し、住居手当(固定)がなくなった。
しかし、
郊外での新築のため、通勤手当(固定)が付き出し、
2等級以上(昇給)した場合。(通勤手当>住居手当の場合)

質問6(本人都合)
家を新築し、住居手当(固定)がなくなった。
しかし、郊外での新築のため、通勤手当(固定)は増額になるも、
残業時間が減少し残業手当(非固定)が減少、
結果的に2等級以上(降給)した場合。(通勤手当>住居手当)


【日本年金機構本部回答】 

賃金体系の変更があった場合は、
「固定的賃金」の指し示す内容が変更前後で異なっている可能性が考えられる。

例えば、
賃金の総額に占める固定的賃金と非固定的賃金割合に変更があった場合に、
固定的賃金の増減に着目して随時改定の要否を判断すると、
標準報酬月額と実際の賃金との間に著しく乖離が生じる可能性がある。

上記のことから、
賃金体系の変更に伴って随時改定を行うこととなった場合は、
変更後の賃金体系により受ける賃金の総額に基づき
随時改定の要否を判断することとなる。


●2つ以上の固定的賃金が変動した場合の月額変更届について
(平成22年5月17日 疑義照会(回答)No.2010-346)


【疑義内容】

随時改定にあたっては、
固定的賃金が増加した場合は増額改定のみ、
固定的賃金が減少した場合は減額改定のみ
と取り扱っているところですが、
同一月に2つ以上の固定的賃金の増額及び減額が行われた場合、

@ それぞれの固定的賃金の変動を別ととらまえ、増額改定または減額改定の契機とする
A 固定的賃金の差額により増額改定または減額改定のいずれの契機とするか判断する

@、Aいずれのとなるのか、ご教示願います。


【日本年金機構本部回答】 

同一月内に固定的賃金の変動要因が複数存在する場合
における随時改定については、
新たな変動要因となる固定的賃金の合計額が
増額であるか減額であるかにより、
増額改定なのか減額改定なのかを判断することとなる。

したがって、
ご照会の事例については、Aとして取扱うこととなる。


●随時改定について
(平成22年8月17日 疑義照会(回答)No.2010-710)

【疑義内容】

@住宅手当1万円が支給されなくなった。
A営業手当の歩合率が、売上額X10%から売上額X15%に、@と同月に変更になった。
 変更月の売上額は10 0万円であり、毎月、金額の変動はかなりある。
 100万円X15%-100万円X10%=5万円

5万円>1万円により、
増額の随時改定として判断することとなるのか。

歩合率変更月の売上げが0円であった場合は、
減額の随時改定として判断することとなるのか。

また、
固定的賃金の増減の合計額が0円の場合は、
随時改定不該当と判断することになるのか。


【日本年金機構本部回答】 

ブロック本部の見解のとおり。

また、
ご照会の事例のように住宅手当が廃止となった場合において、
雇用契約上もそれが明らかなものであれば、
これを賃金体系の変更として判断することになる。


【ブロック本部回答】 

疑義照会【No.2010-263】において
「賃金体系の変更に伴って随時改定を行うこととなった場合は、
変更後の賃金体系により受ける賃金の総額に基づき
随時改定の要否を判断することとなる。」と回答が出ています。

ご照会の事例につきましては、
固定的賃金の増額および賃金体系の変更に当たると思われますので、
上記疑義回答により昇級及び降級どちらの場合であっても
二等級以上の差があれば随時改定は可能であると考えます。


●2つの固定的賃金の増減比較について
(平成23年4月20日 疑義照会(回答)No.2011-196)


【疑義内容】

疑義照会回答【2010-868】質問2において、
2つの固定的賃金の変更について増減比較が不可能なケースにおいては、
「賃金体系の変更」であるかにかかわらず、
変動要因の増減に関わらず従前等級と2等級以上の差が生じれば
随時改定とするとの回答が示されています。

次の事例が固定的賃金の増減比較が不可能なケースとして
随時改定に該当するのかどうかご教示願います。

事例:通勤手当を日額×出勤日数で毎月支給している事業所において、
基本給の減額(10, 000円)と通勤手当の単価の増額(日額50円)が同一月に発生した場合。

1ヶ月の出勤日数は多くても22日前後で
それ以上に増える可能性はないため、
基本給が減額した要素の方が明らかに大きいが、
通勤手当は出勤日数によって変動があるため、
固定給がいくら下がったのか単純な増減金額の比較はできない。

変動月以降3ヶ月の総額で見ると残業が多かった月があるため
2等級以上等級が上がってしまうが、
この場合でも随時改定を行わないといけないのか。


【日本年金機構本部回答】 

固定的賃金の変更の影響が、
その支払い月ごとに固定的でない(月により支給額が変動する)場合において、
固定的賃金の変更が複数あるならば、
その変更の影響を受ける賃金額の合計については、各月において異なり、
その増減については確定しない可能性がある。

このような場合においては、
固定的賃金の変更の影響についての増減を
比較することはできないことになる。

しかし
基本給の減額(1 0, 000円)と通勤手当の単価の増額(日額50円)が
同一月に発生した場合には、
通勤手当の増額は、規定により定められた就労日数等により限定されるため、
その増額は常に基本給の減額を下回ることになる。

このように固定的賃金の変更の影響が、
一定の範囲内に限定されることが確定的である場合において、
一方の影響が他方の影響を常に上回るまたは下回ることが明らかならば、
その影響の増減を比較することが可能になるため、
その影響の大きい方のみを基準として随時改定を行うことができると考える。

基本給の減額(1, 000円)と通勤手当の単価の増額(日額50円)が
同一月に発生した場合には、
通勤手当の増額は可能な出勤日数(0日から規定により定められた就労日数等)
の範囲で限定されるが、

その増額が常に基本給の減額を下回るとは言えないため、
増減比較をすることはできず、
受ける賃金の総額に基づき従前と比べて2等級以上の上下の差が生じれば、
随時改定を行うことになる。


●固定残業手当導入時・導入後の月額変更について
(平成22年7月20日 疑義照会(回答)No.2010-261)


【疑義内容】

残業手当の支給形態に、
「固定残業手当(一定時間までの残業は定額手当に含まれ、
それを超えた額については別途残業手当として支給)」というものがあるが、

@ 固定残業手当を導入する際に、今までの定額手当を廃し、
同時に同額の固定残業手当の対象となる手当を支給される場合や、
すでにある手当を固定残業手当の対象とする場合に
給与体系の変更とみて月額変更のきっかけと見て良いのか、
それとも同額の手当と見て、
あくまで固定額の変動がなければ月額変更とは見れないのか。

A 導入後について、
固定残業手当の定額部分については「固定的賃金」と見て、
定額部分の変動によって月額変更のきっかけとして良いか。


【日本年金機構本部回答】 

標準報酬の随時改定においては、
単に手当等の名称や同一手当内の内訳にとらわれることなく、
実態に応じて判断することが必要であるが、

ご照会の事例については、
いずれも実際の支給額には変動が生じていないことから、
随時改定には該当しない取扱いとなる。

また、類似の事例として、
実際の支給額に変動が生じる場合においては、
上記とは異なり、
随時改定の対象となるので、ご注意いただきたい。


●2つ以上の固定的賃金の変動があった場合の月額変更届の取扱いについて
(平成22年8月30日 疑義照会(回答)No.2010-821)


【疑義内容】

【例】基本給: 3000円減、家族手当: 3000円増、固定的賃金の合計:変化なし

@ 非固定的賃金(残業等)を含めた3ヶ月間の平均額が
従前の等級と2等級以上変動があった場合、増額改定、減額改定を問わず改定を行う。

A 固定的賃金の合計額に変化がないため随時改定とならない。


【日本年金機構本部回答】 

2つ以上の賃金変動要因が重なった結果として、
プラスとマイナスが相殺され、
固定的賃金の変動前後の報酬に差異が生じないものであれば、
それは報酬月額に高低が生じたとはいい得ないものである。

したがって、
ご照会の事例については、
ブロック本部の見解のとおり、Aとして取扱うこととなる。


●月額変更届の起算月について( その1)
(平成25年6月7日修正 疑義照会(回答)No.2011-80)


【疑義内容】

身分変更にともない、
基本給が下がり残業手当が加算されるようになるという
賃金体系の変更があった場合について、
随時改定の起算月をご教示下さい。

<事例>
1月1日付身分変更 基本給:当月払残業手当翌月払い


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の事例については、
1月および2月のそれぞれを起算月として取り扱います。


●月額変更届の起算月について( その2)
(平成25年6月7日修正 疑義照会(回答)No.2011-81)


【疑義内容】

同一月に2つ以上の固定的賃金が変更となったが、
給与規定等によりそれぞれの固定的賃金の実績の確保される月が
ずれる場合の取扱いについて。

2つの固定的賃金を別個のものととらまえ
それぞれの月の1か月分が完全に確保された月を起算月とするのか
ご教示下さい。


<事例>
10月1日から役職手当増 通勤手当減
10月支給分:役職手当増額分1ヶ月分 通勤手当減額分日割計算
11月支給分:役職手当増額分1ヶ月分 通勤手当減額分1ヶ月分


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の事例については、
10月および11月のそれぞれを起算月として取り扱います。


●月額変更届について(2ヶ月遅れで支払われる手当の取り扱い)
(平成25年6月7日修正 疑義照会(回答)No.2011-135)


【疑義内容】

通勤手当を2ヶ月遅れで支払う事業所において、
育児休業の終了後、
就業開始と同時に勤務時間短縮へ雇用契約の変更がありました。

下記の事例について月額変更の起算月と、
各月の報酬についてご教示ください。
(育児休業終了時月額変更届としての申し出はありません。)


【事例】

育児休業開始日21年11月1日
育児休業終了日22年3月31日
勤務時間契約変更22年4月1日より6時間勤務(従前8時間勤務)
基本給:末日締め、当月20日払い
通勤手当:翌々月20日払い

@本事例の場合、勤務形態の変更による月額変更届について、
各月の報酬に1ヶ月分の通勤手当を含めてよろしいでしょうか。

A仮に育休明けの4月分通勤手当額から変更された場合、
月額変更届の起算月と各月の報酬はどのように取り扱うのでしょうか。
(例: 30,000円から20,000円に変更)


【日本年金機構本部回答】 

@の事例については、4月を起算月<対応案(イ)>として取り扱います。

対応案(イ)
勤務形態の変更のあった4月を起算月とし、
通勤手当については支払の実績が確保された6月のみ含める。

4月基本給120,000円+ 通勤手当0円=120, 000円
5月基本給120,000円+ 通勤手当0円=120, 000円
6月基本給120,000円+ 通勤手当30,000円=150, 000円

Aの事例については、
4月および6月のそれぞれを起算月として取り扱います。








報酬の支払い期日の変更(例:当月払い⇔翌月払い)や
給与計算の締日変更(例:月末締め⇔25日締め)そのものは、
固定的賃金の変動には該当しません(疑義照会No.2011-82)。

随時改定の継続した3ヶ月間にこれらの変更があった場合、
支払基礎日数が極端に少なくなったり、逆に基礎日数が1月を超えたり、
1月間報酬の支払いが全くなくなってしまったりすることがあります。

このような場合は、下表のとおり取り扱います。


1月目
(起算月)

固定的賃金の変動前後の報酬が1月間の報酬中に混在する場合

起算月は一の給与計算期間全てにおいて固定的賃金の変動後の報酬が反映されるため、必ず変動後の報酬にて改定する。

No.2010-698

上記の場合で、一ヶ月分の実績(一の給与計算期間)が、完全に確保されている期間と確保されていない期間があるとき

一ヶ月分の実績が、完全に確保されていない場合

その月は起算月とならない

通番No.158
No.2010-779
No.2010-819

2、3月目

 

固定的賃金の変動前後の報酬が1月間の報酬中に混在する

変動後の報酬にて改定する。

No.2010-698

上記の場合で、一ヶ月分の実績(一の給与計算期間)が、完全に確保されている期間と確保されていない期間があるとき

完全に確保されている期間の報酬のみを改定する。

No.2010-698事案1

賃金支払対象期間が一月を超えている場合 変更前の日数分を控除し、一ヶ月分の修正平均により改定する。 厚年情2010-67事例2-1

一ヶ月分の実績が、完全に確保されていない場合(支払基礎日数が17日以上)

支払基礎日数が17日以上であれば、その月が一ヶ月分の実績が完全に確保されていなくても、算定して問題ない。

No.2010-698

一ヶ月分の実績が、完全に確保されていない場合(支払基礎日数が17日未満)
報酬の支払いがない場合

随時改定不該当

厚年情2010-67事例1
No.2010-296
No.2010-608
No.2010-698事案2

 
●月額変更届の起算月について(その3)
(平成23年4月1日 疑義照会(回答)No.2011-82)


残業代の締日変更は随時改定の要因とはならない


●給与の支払いサイクル変更に伴う随時改定について
(平成23年1月4日 疑義照会(回答)No.2010-698)


【疑義内容】

【事案1】
日給月給者従前標準報酬月額240千円
3月支払い分より固定的賃金が変動
3月25日まで25日が翌月5日払い
3月26日から20日が当月末払いに変更

1/26-2/25 (23日分)まで3/5支払い 185,000円
2/26-3/25 (21日分)まで4/5支払い 199,000円
3/26-4/20 (20日分)まで4/30支払い 180,000円
4/21-5/20 (未定) まで5/31支払い 未確定

【事案2】
日給月給者従前標準報酬月額240千円
2月支払い分より固定的賃金が変動
3月25日まで25日が当月末払い
3月26日から20日が翌月5日払いに変更

1/26--2/25 (23日分)まで2/28支払い 185,000円
2/26--3/25 (21日分)まで3/31支払い 199,000円
3/26--4/20 (20日分)まで5/5 支払い 180,000円
4/21--5/20 (未定) まで6/5 支払い 未確定


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の事例において、
【事案1】については、4/5支払いと4/30支払いがあるため疑義が生じているが、
4/30支払は一ヶ月分の実績(一の給与計算期間)が、
完全に確保されていないため、
4/5支払いを用いて、算出することとなります。

また、
随時改定、定時決定とも同様となります。


【事案2】について、
労働基準法24条の賃金毎月支払いの原則に違反していると想定はされるが、
実際に支払らわれている場合は、
4月支払いがないことから、随時改定に該当せず、
定時決定の場合は、5/5、6/5支払い分のニヶ月間の平均をもって、
算定することとなります。

なお、
給与支払日の変更を伴う定時決定・随時改定について疑義が生じた場合は、
以下の点を参考に判断してください。

〇混在している場合(支払い基礎日数が一ヶ月分以上ある場合)は、
今後受けるであろう報酬を算入する。(余分な報酬は、算入しない)(厚年情2010-67)

なお、
身分変更等がおきている場合も同様である(疑義照会回答No.2010-510No.2010-886)。

ただし、
本事例のように、一ヶ月分の実績(一の給与計算期間)が、
完全に確保されている期間と確保されていない期間がある場合は、
完全に確保されている期間の報酬を算入する。


〇混在しなければ、支払い基礎日数17日以上あれば、
その月が一ヶ月分の実績(一の給与計算期間)が完全に確保されていなくても、
算定して問題ない(疑義照会回答No.2010-603)。

ただし、
随時改定の起算月については、
一の給与計算期間全てにおいて固定的賃金の変動等が
反映された報酬が支払われた月を起算とする(疑義照会回答No.2010-1110)。


●給与支払い締め日の変更があった月に、固定的賃金の変動があった場合の月額変更について
(平成22年8月23日 疑義照会(回答)No.2010-819)


【疑義内容】

固定的賃金の変更が4月にあったが、
4月以降の給与支払い締め日に変更があった場合、
随時改定は可能か。

可能なら起点はいつになり、報酬をどのように決定するか。

また、
疑義照会に似た様なケースが2パターン(2010-2962010-326)あり、
それぞれ回答が異なるが、
これはどちらのケースに該当するのか?

変更前賃金締切日月末締め、当月末日払い
変更後賃金締切日15日締め、当月25日払い
4月支払(4/1 -4/15) 支払日当月25日支払基礎日数15日
5月支払(4/16-5/15) 支払日当月25日支払基礎日数30日
6月支払(5/16-6/15) 支払日当月25日支払基礎日数30日


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の件については、
ブロック本部の見解のとおり5月を起算月として、
随時改定の要否を判断することとなる。

なお、
類似の疑義照会ということで、【2010-296】があげられているが、
こちらは賃金変動後の初回である支払い月において
既に変更後の報酬が実績として確保されているものに対し、
本件は賃金変動後の初回である支払い月の翌月になって
初めて変更後の報酬の実績が確保されるという点に違いがある。

また、
標準報酬の改定に関しては、
固定的賃金の変動が生じた場合であっても、
その変更後の報酬が実績として確保されない限りは、
報酬月額に高低が生じたものとは言い得ないものと考えることとなる。

すなわち、
単に昇給を行うことが決定した段階では実績となり得ないものであり、
現実に昇給に基づく報酬の支給を受け、
その実績が確保された上で初めて高低の比較が可能となるものである。

したがって、
本件については、
その実績が確保されることとなる賃金変動後の初回である
支払い月の翌月が随時改定の起算月となる。

一方、
【2010-296】においては、
実績が確保されることとなる起算月以降の継続した3か月間において、
各月の支払基礎日数が17日未満であることから、
随時改定の対象とはならない。


●随時改定の起算月について
(平成22年8月30日 疑義照会(回答)No.2010-779)

【疑義内容】

(内容)

給与の締め・支払に変更があった月に通勤手当の金額が変更されているが、
随時改定の起算月はいつになるのか。


(事象例)

・通勤手当の変更・・・4月に6ヶ月定期代が支払われたが、これまでの定期代より金額が下がった。
・給与の締め・支払日が4月より変更(末締め→20日締め当月末日支払→当月20日支払)

支払基礎日数は以下のとおり。
4月・・・20日
5月・・・30日
6月・・・31日

なお、
3ヶ月とも17日以上あり、
単純に4,5、6月を平均すると2等級以上下がるが、
5,6、7月を平均すると1等級しか下がらない。


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の事例については、
【2010-819】の回答と同様に考え、
5月を起算月として随時改定の要否を判断することとなる。


●給与支払い締め日の変更があった場合の月額変更について
(平成22年7月7日 疑義照会(回答)No.2010-296)


【疑義内容】

固定的賃金の変更が11月にあったが、
12月以降給与支払い締め日に変更があった場合、
随時改定は可能か。

可能なら起点はいつになり、
どの報酬をどのように決定するか。

変更前賃金締切日月末締め、当月25日払い(5日分は前払い)
変更後賃金締切日15日締め、当月25日払い
11月支払(11月1日-30日) 支払日当月25日基礎日数30日
12月支払(12月1日"'15日) 支払日当月25日基礎日数15日
1月支払(12月16日-1月15日)支払日当月25日基礎日数31日


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の事例については、
固定的賃金の変動のあった月(11月)を起算月として考えることになるが、
翌12月に支払基礎日数の要件を満たしていないことから、
随時改定には該当しない。


●支払日の変更を伴う随時改定について
(平成22年8月17日 疑義照会(回答)No.2010-608)


【疑義内容】

(事例及び疑義)

• 平成21年12月分まで報酬47万円
• 平成22年1月分より報酬30万円・・・1月25日支払い(満額払い)

※ここで給与規定が変更となり、当月払いから翌月払いとなる。

• 平成22年2月分報酬30万円・・・3月10日支払い
• 平成22年3月分報酬30万円・・.4月10日支払い

この場合、随時改定に該当するか照会します。


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の事例については、
【2010-296】の回答と同様に考え、
随時改定には該当しないこととなる。









通勤定期券等のように手当を数ヶ月分まとめて支給する場合がありますが、
数か月分まとめて支給される手当に固定的賃金の変動があったときは、
変動後の報酬が実際に支給された月を起算月とし、
支払われた通勤費を何ヵ月分の定期券(通勤費)なのかにより
その月数で除した額により算定します(疑義照会No.2010-1029No.2011-147)。

ただし、
「明らかに改定月以降受けるべき報酬とは相違する場合であって、
その実態が給与規定等で定められ、かつ、当該月の通勤費が明確」
である場合はその月に本来支払われるべき報酬額にて算定することになります
(疑義照会No.2010-575No.2011-137

総額を除して各月に割り振る際に、端数が生じた場合の取扱いは、
以下のとおりです(厚年指2013-119Q&A Q4-5)

@当該手当が3ヶ月間分の支給であり、
かつ
定時決定においては4月、
随時改定においては起算月の支払である場合は、
割り振った額の合計が総額と一致するよう、
2ヶ月目と3ヶ月目は切り捨てた額とし、
残りを1ヶ月目の額とします。

A@以外の場合は、端数を記入の段階で切り捨てる
(手当が複数の場合は、足した後に切り捨て)


●随時改定にかかる通勤手当の単価の記載金額について
(平成25年6月7日修正 疑義照会(回答)No.2010-1029)


【疑義内容:通勤経路変更に伴う通勤定期券の券種変更】

毎年3、9月に前払い6ヶ月定期支給中。

その間に通勤経路が変更となった時点において随時改定とする場合、
次の6ヶ月定期券支給月までに3ヶ月・1ヶ月定期分をまとめて合計支給し、
支給済6ヶ月定期券の返金と手数料を差し引いた額を当月支給する。

随時改定で届出る通勤手当1ヶ月分は
@まとめた支給額から返金と手数料を引いた額を支給月数で割る。
Aまとめた支給額から支給月数で割る。
のいずれになるか。


【日本年金機構本部回答】 

ご照会の事例については、
3か月と1か月の定期代金の合計を定期券面の合計月数で除した額を、
1月あたりの通勤手当の金額として算定します。


●定期券が現物支給された際の随時改定の取扱について
(平成23年3月25日 疑義照会(回答)No.2011-147)


通勤費は昭和27年12月4日保文発第72 4 1号により
「毎月の通勤に対して支給されているもの」であるから、
支払われた通勤費を何ヵ月分の定期券(通勤費)なのかにより
その月数で除した額を算定月の報酬に上乗せして算定することが妥当とされているため、
額面金額3万円の6ヵ月定期の支給があるならば
5千円を各月に割振ることになる。

なお、
平成23年2月に平成23年4月からの6ヵ月分の通勤費を支給するならば、
この通勤費が実際に支給される平成23年2月から7月までの6ヵ月
にそれぞれ割振ることになる。

したがって
年金事務所見解の(考え方2) により取り扱うことになる。

また
疑義照会回答No2010-575の例は
「明らかに9月以降受けるべき報酬とは相違する場合であって、
その実態が給与規定等で定められ、かつ、当該月の通勤費が明確」
である場合であり、

今回の例では
「支払が実績として確保された月(実際に支給された月)」
である2月を月額変更の起算月とするため、
5月改定となり、
改定月である5月以降の通勤費と相違する場合ではないため
同様の取扱いにはならない。


●まとめて支給される手当等について
(平成22年1月7日 疑義照会(回答)No.2010-575)

【疑義内容】

事業所が社員に対し、
手当等について下記のような「まとめ払い方式」を行っている場合において、

1.4月〜6月の残業代を7月に支給している場合
2.4月〜6月の交通費を7月に支給している場合
3.4月〜6月の業績給(一定額ではない)、育児手当(一定額)の名称で、
  本人の請求により支払われる手当てを7月に支給している場合

上記について、
本来5月に支払われるべき手当等から、
額(残業代、業績給については、単価)の変更があったが、
実際に支給されたのは7月であった場合、
随時改定の起算月は、「5月」となるのか、「7月」となるのか?


【日本年金機構本部回答】 

本事例については、
その支払いが実績として確保された月(実際に支給された月)
をもって随時改定の起算月とし、
固定的賃金が変動した月以降に本来支払われるべき報酬をもとに
随時改定の対象とすることが妥当と考える。

したがって事例の場合は、
実際に手当等が支給された月である7月を起算として随時改定の対象とし、
7月に支払われた4月から6月の通勤費を控除したうえ、
10月に支払われた通勤費を7月、8月、9月の該当月に振分けて
随時改定の取扱いとすることになる。

ただし、
残業代については、
本来支給すべき月に支給しなければいけないにもかかわらず
後からまとめて支払っているのであるから、
遅配された場合と同様に本来支給される月を起算として
随時改定の対象とすることが妥当と考えるが、
遡及して単価変更が決定された場合には、
その差額の支払いがあった月を起算として随時改定の対象とすることになる。


●随時改定について
(平成23年3月30日 疑義照会(回答)No.2011-137)


【疑義内容】

・通常は6月、12月に翌月以降の半年分の定期代を払っている。
・期の途中(8月)で勤務先が変わったためそれまでの金額を精算した上で
 8月と9月の途中までがA地(遠方)、9月の途中からB地への勤務が決まっているため、
 8月に次の支払分の計算がされる12月分まで(5ヶ月分)の交通費を
 以下の計算でまとめて支払った。

@ 8月はA地への1ヶ月の定期代
A 9月はA地への日割りによる切符代とB地への日割りによる切符代
B 1 0月から12月まではB地への3ヶ月の定期代

この場合、
疑義照会No.2010-575の回答2において
「その実態が給与規定等で定められ、かつ、当該月の通勤費が明確であれば、
その通勤費を該当する月に振分けて算定する」とあるが、
今回の事例はこの回答に当てはまるのか、
回答はあくまで定時決定の考え方としてなのかご教示ください。


<対応案>

@ 随時改定は、実際に支給された月をもって起算月とすることから、
 起算月は8月のみである。

A 支給月が基本となるが、日割りの月を除き、
 当該月の通勤費が明確であれば
 本来支払われる1ヶ月分が確保された月を起算月とすることから、
 10月も起算月とする。


※疑義照会No.2010-575の回答2.通勤費について

通勤費は昭和27年12月4日保文発第7241号による
「毎月の通勤に対し支給されているもの」であるから、
支払われた通勤費を何力月分の定期券(通勤費)なのかにより
その月数で除した額を算定月の報酬に上乗せして算定することが妥当と考えるが、
事例の場合のように、
明らかに9月以降受けるべき報酬とは相違する場合であって、
その実態が給与規定等で定められ、かつ、当該月の通勤費が明確であれば、
その通勤費を該当する月に振分けて算定することが妥当と考える。


【日本年金機構本部回答】 

定時決定時の報酬月額の算定を行う際に、
数か月分をまとめて支給をした報酬については、
「9月以降受けるべき報酬とは相違する場合であって、
その実態が給与規定等で定められ、かつ、当該月の通勤費が明確であれば、
その通勤費を該当する月に振分けて算定する」ことになる。

なお、
随時改定の報酬月額についても同様の扱いをすることになり、
今回もこれに該当するが、
随時改定の起算月については「支払いが実績として確保された月
(実際に支給された月)をもって随時改定の起算月」とすることになる。

したがって、
実際に支給された月は8月のみであるため、
対応案@による取扱いとなる。






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